文香

自分で買った文香です。

京都はし本の商品ですが、とても若い頃に買ったものなので、「和文具の老舗だ」などとは思わず、売り場にあったものの中で気に入ったものを買ったらこれだったのだろうと思います。

中身は、このようなものです。

現在は、三つになっていますが、買ったときには五個入りだったと思います。二個は使ってしまいました。

文香とは、簡単に言うと、手紙に同封する式の香り袋みたいなものです。香り袋の中身にあたるものが、紙を張り合わせた中に平べったく納まっています。
私は、文香の存在を、高校生くらいで知り(ポプリの本に書いてあったのではなかったかと……)、欲しいと思っていてもどこに売っているものやら分からず(何カテゴリの商品なのか分かりませんでした)、成人後に偶然銀座で見つけて買いました。もう、20年ほども前の話です。

私としては、文香をどんどん使ってお手紙書いちゃうつもりでいたのですが、実物を見てみると、レターセットも文の内容も雅とかけ離れているような手紙では、なんだか合わなくて使えないものでした。恥ずかしながら、私は雅な手紙のやり取りがあまり無い人間でして、20年もの間に、文香を使うにふさわしい手紙は、「二通しかなかった」ということになります。

私の持っているはし本の文香、「つばき」は、椿の形をしていますが、「椿の香り」というわけではありません。香りは、いわゆる和小物屋さんとか、お香屋さんで売っている香り袋と同じです。(あの主成分は白檀とかそういうものですよね)

一つの大きさは、これくらいです。

これを、さりげなく封筒に入れておくと、手紙を受け取った方が開封したときに香りが立つ、という寸法です。
私の持っている文香は、袋に入れているままにしているせいか、20年たっても香りはまったく衰えていません。できれば、今でも使いたいと思っていまして、幸い椿の色もきれいなままなので、チャンスがあれば使うと思います。もしも、紙にシミが出てきたり、変色してしまったりしたら、そのときは諦めて、レターセットを仕舞ってある箱に入れ、「香りを移す作戦」に使おうと思っています。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ:

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です